彩り鮮やか
成人の日にムスメが着るのは四季折々の花が描かれた
紅型(びんがた)の振り袖です。
実はこの振り袖は私が成人式の時に作ってもらったものです。
わざわざ京都の呉服屋さんまで出向き、選んだのを覚えています。
母が言うには
「なにしろ膨大な数の柄が並んでいたから
ゆっくり選ぼうと思ったら、あなたったら
なにがなんでもこの着物が良いと
あっという間に決めちゃったのよ。」
せっかく京都まで行ったのに、あっけないほど早く
決めてしまったらしいのです。
着物屋さんが「じゃあ、この柄に似合う帯は・・・」
と他の帯をいろいろと勧めてくれたにもかかわらず
「帯はこれ!」と、違う帯を引っ張り出して来て
即決してしまったそうです。
着物の知識がゼロに等しかったくせに生意気ですよね。
おまけに長襦袢は父が決めてしまったらしくて
着物ゴコロがある母の出番は全く無し。
きっと張り切っていただろうにかわいそうな事をしてしまいました。^^
若いころの私は(今でもかな?)なんでも直感で決める人だったので
「ありえるな」と苦笑い。
こういう所がムスメとは正反対で、彼女は
じっくり考えてから決めるタイプなので
「早く決めなよ。」と私はしょっちゅうせかしてしまいます。^^;
袖を通さなくなってから、ずいぶん長い年月が経つのに
母が大切に保管し、定期的に風を通して虫干しなどのお手入れも
マメにしてくれていたおかげで虫食いや変色もなく
未だに鮮やかなままで本当に頭が下がります。
おかげ様でムスメにも着せてあげることができました。
私がとても気に入っていた振り袖をムスメに受け継いでもらえるなんて
想像していた以上に嬉しいものです。
その喜びは母がお手入れをしていてくれていたおかげだと
心の中で感謝しています。
振り袖姿のムスメを見たら私の時と重なって
母も喜んでくれることでしょう。
今はラメやフリルなどあしらった着こなしや
茶パツ盛り盛りageha嬢のような振り袖姿も目に着きますが
正しい装いで送り出してあげたいなと思っています。
↓は↑の振り袖を着ていた頃の私です。
うぅっ!もどりたいわぁ・・ (T▽T)
白黒写真しか無かった頃ではありません。念のため。
時はバブル真っ盛り、ひじょうに景気が良くて
今とは対極な時代背景でした。
あまりにも華やかな青春時代を過ごすことができたので
今の子達は少し気の毒な気がします。
今日は着付けに必要な物がちゃんと揃っているのかをチェックしました。
いよいよ・・・なんですね。
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