« 眠れぬ夜のモノローグ | トップページ | ブルーベリーヒルの休日 »

2010年9月14日 (火)

子宮腺筋症**私の場合

大黒摩季さんが子宮疾患のために
歌手活動をお休みすることになりましたね。

実は私も長いこと子宮にトラブルを抱えていました。





長くなりそうなので、興味ない方や男性の方は
スルーしてくださいね





10代、20代は生理痛とは全く無縁の私でした。
周期も判で押したように規則正しく来ていたので
まさか自分が子宮にトラブルを抱えるなんて夢にも思っていませんでした。

だんだん生理痛が激しくなってきたのが気になり婦人科で診てもらったところ
子宮が標準よりも大きいとのこと。
エコーと内診で筋腫かもしれないと診断されましたが
とくに今どうこうという状態でもないので様子見でと先生がおっしゃるので
「ああ、そうなんだ。」ぐらいの軽い気持ちでいたのです。




生理痛を市販の鎮痛剤でおさえながらしばらく過ごしてきましたが
痛みのせいで日常生活に支障が出てきはじめたので
低用量ピルを勧められました。
生理痛もずいぶんやわらぎ、快適でした。
ただ、服用してから3カ月目ぐらいから食欲が異常なほどわき
体重が増え始めて顔もむくみでパンパンになってきたので
自己判断で、やめてしまいました。

その後、自分の健康などかまっていられないほど
忙しさに翻弄される日々が続いたのでなんの治療もしないまま
痛みを鎮痛剤でおさえながら過ごしていましたが
あまりの激痛に外出先で動けなくなることはしょっちゅうで
とうとう、気を失ってしまい、本格的に治療をする決心をしました。

何件か婦人科にかかったものの、子宮筋腫と言われたり
子宮内膜症と言われたり、その両方と言われたり
釈然としないままMRIを撮った結果、子宮腺筋症でした。



GnRHアゴニスト療法のリューブリンという注射を
半年打って生理を止めるホルモン治療を始めました。
止まっている間は確かに快適でした。
でも、あくまでも私の場合ですが、この治療が終わった後は
治療前よりさらに症状が悪化してしまいました。

結果的にどんな症状になってしまったかと言えば

*生理が20日ぐらい続いてしまう。
*その20日間はずっと大量の出血を伴う。
*貧血で倒れてしまう。
*生理痛は陣痛レベルまで達してしまった。
*ロキソニン(鎮痛剤)を何錠飲んでも効かない。
*鎮痛剤の飲み過ぎで胃潰瘍になる。
*生理時は子宮が肥大するために腸を圧迫し痛みで気を失ってしまう。
*股関節にも痛みがおよび、ひどい時は階段も登れなくなる。
*身体の中を突き抜けるような痛みが走る。




1か月のうち、約20日間はこんな感じでした。
痛みを感じずに生活していたのは、たったの10日間だけでした。
婦人科だけではなく、胃腸科も整形外科もですから
病院通いに日々を忙しく費やしていました。










陣痛並みの痛みを毎月毎月経験していたら
どんなにポジティブな人でも、さすがに凹みます。

自分は痛みには強いと自負していましたが
呼吸ができなくなるほどの痛みには心も折れ
辛くて自然と涙がこぼれました。

そんな時期にオットが事故で瀕死の重傷を負ったり
ムスメは反抗期でワケのわからない怒り玉を投げてきたりと
さすがに精神的にどうにかなりそうでしたが
なにが辛いって、痛くても人と会っている時は
平気なふりをしていたのが一番辛かったですね。




子宮腺筋症は全摘手術をしなければ治らないと言われてきました。
痛みとの付き合い方に疲れ果てていた私は
「もう、手術するしかないのかな?」と思いはじめ
紹介状を書いてもらい総合病院に行ったところやはり手術を勧められ
今年の1月15日に手術の予約を入れました。
子宮全摘手術です。
臓器を摘出するのには大きな抵抗がありましたが
同時に、この痛みとサヨナラできる安堵感もありました。

ところが、手術の説明を聞きいていた際に
聞き捨てならぬ言葉を先生が発しました。

「もう子供も産んでるし、子宮なんかなくても大丈夫でしょう。」

なんかってなにさ?



脳天カッチーンです。
なんてデリカシーのない発言。




この先生に手術される事に嫌悪感を抱いてしまった私は
すかさず聞きました。

「先生が執刀されるのでしょうか?」と。

そしたら
「お望みならば。( ̄ー ̄)」とニヤリ。

あらま!デリカシーが無いうえに自信家ときたもんだ。

私、無理だ、この先生。
この人に私の大事な子宮ちゃんを取られるなんてイヤだ!」
と思った瞬間、「手術やめます!」と言ってしまったのでした。


本当に私には手術するしか手段が残っていないのか?









専門的な書籍を読んだり、ネットで調べたりしているうちに
漢方薬に目が止まりました。

藁をも掴む気持ちで試してみようと。
効かなかったら、手術すればいいんだし・・・。

訪れたのは 『サイトウ薬局』さん
自分と同じような症状の人が改善されていた体験談を
すがるような気持ちで読み、こちらに決めました。

30分ぐらいのカウンセリングの中で
斉藤先生がおっしゃった「かわいそうに・・・治してさしあげたい」
という言葉がとても印象的でした。
と言うのも、いろんな病院に行きましたが
どこも事務的な診察ばかり。
こんな事を言ってくださる先生は初めてだったのです。

疾患を抱えた子宮はとても冷えているそうです。
温めれば改善していき、漢方にはその温めるチカラがあるそうです。

処方していただいた漢方薬を40分ほど煎じると
とても苦いお薬の出来上がりです。


漢方薬と言えば、効き目がゆっくりのイメージを持っていたので
正直言って、効き始めるのはずいぶん先になるだろうと思っていたのですが
飲んでから初めての生理がすでに違っていました。
腹痛は全くといって良い程なくなっていたのです。
2週間は続いた出血も5日で終わりました。
「生理って、こんなにらくなものだったの?」

これには本当に驚きました。
その後もとても順調です。
去年の身体とは別人のように変わりました。
子宮腺筋症に伴う全ての症状が改善されました。
私にとって、魔法のお薬と言っても決して大げさではありません。
あんなに激しい痛みから解放されるなんてウソみたい。




自分が健康になったのは、もちろん嬉しいですが
もう家族に心配をかけなくても良いのが何よりも嬉しいです。
特にオットは心底心配して、常に献身的に気遣い
励ましてくれていたので安堵感も大きかったと思います。


漢方薬と出会って半年経ちました。
今は飲んだり飲まなかったり・・・ほとんど飲んでいません。
痛くなったらまた飲めばいいかなぐらいの気持ちでいます。
婦人科にも行かなくなりました。

ただ、腹筋を鍛える運動をすると、以前ほどではありませんが
生理痛が復活してしまいます。
フラメンコなどお腹に振動がくるダンスもよくないみたいですね。

漢方薬は合う合わないがあると言われています。
私はとても幸いな事に合ったのだと思います。

でも、以前の私と同じ辛さを抱えている女性はたくさんいます。
強いホルモン治療に疑問を感じながらも続けている人も
たくさんいらっしゃると思います。
手術に踏み切れない方もたくさん。


もし私のように漢方薬を試してみて、症状が良くなる方が
いらっしゃればいいなと願って書き綴ってみました。





長々と拙い体験談を読んでいただきまして有難うございました。









|

« 眠れぬ夜のモノローグ | トップページ | ブルーベリーヒルの休日 »